記憶
0 いいね
3000文字以下
30人リレー
3時間前
13回閲覧
*
1人目
ブロッホは朦朧とする意識の中で、ある違和感に気づいた。
「…へへ、おかしいな。さっきから見せられてる過去の記憶とやらの映像、画質が良すぎるんだよ。まるで誰かが作った『作品』みたいにさ」
彼は食いしばった歯の隙間から、震える声で軽口を叩いた。女の動きが一瞬、止まる。
「俺は確かに金に困っちゃいるが、こんな安っぽい趣味のドラマに出演した覚えはないぜ、ハニー。お望みなら、もっとマシな台本を書いてやるよ!」
ブロッホは身体を強引に捻り、激痛を無視して女の手首を掴んだ。その瞬間、艶やかな部屋の風景がノイズのように乱れる。
「…気づくのが早かったわね」