呪いの財宝

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3000文字以下 30人リレー
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  • ファンタジー
  • 性的描写有り
  • 二次創作
  • 残酷描写有り
  • 暴力描写有り
  • 話の流れを無視しなければ、自由に続き書いて
1人目

ここは、周囲を見渡せるほどの高さがあるホテルで、夜になると綺麗なネオンが輝き、街並みは賑やかを増しているのが見えてわかるのだった。そんなホテルの一室には、二人の男女が泊まっていたのである。

「ところで、あれの在処は掴んだのか?」

「ええ……おおよその在処は掴んだわ。あなたの前のテーブルの上に調査してまとめたことを書いた手帳を置いているわ。私、今シャワーを浴びていて、動けないから、自分で見てちょうだい……」

男性に問われた女性は、すりガラス越しのバスルームからシャワーを浴びていた。彼女の名前は、カレン。バイクや車に乗って、さまざまな場所に向かっては、人々に聞き込みを行ったりや歴史などの書物がある図書館、そして、時には自らの身体を武器に使って、情報を手に入れたりと情報収集能力に長けている女性で、裏社会の人間たちからは、魔女や魔性の女などと噂になるほどだった。そんな彼女は、今日も情報収集のために動いてかいた汗を流すために、バスルームで長い茶髪をシャワーで靡かせながら会話をしていた。
そして、ソファーに座りながら、彼女の手帳を手に取り、中を見ている男性の名前は、アランという。彼は、とある財宝を手に入れるために、情報収取能力に長けていると噂されていたカレンに目をつけて、彼女に接触したのである。アランは目当ての財宝以外には興味がなかったことを知ると、彼女が興味を持った財宝を手にしても構わないという条件の元、二人は手を組んでいたのである。

「噂通り、君の能力は素晴らしいものだよ。調査したことを事細かく、そして誰が見てもわかるように詳しく書かれているのだからね」

「フフ……褒めすぎよ。こんなこと、私にとっては容易いことよ」

アランがカレンの手帳を見て、褒めながら、バスルームの方を見ると、頭を拭きながらバスローブ姿でカレンがバスルームからあがってきていた。

「ねえ……アラン、本当にあれを手に入れるつもりなの?やめておかないかしら?」

カレンは、頭を拭き終えると、アランの隣に座り、身を寄せていた。

「カレン、どういう意味だ?今頃になって俺を裏切るつもりか?」

アランは、カレンの発言に嫌悪感が出たのか、顎をくいっと持ち上げながら、怒りを露わにしていた。

「違うそうじゃないわ。ただ、あなたが求めている財宝について、古代の書物などを調べてみて分かったけど、万が一の場合、あなた自身の身を滅ぼすかもしれないことがわかったのよ……」

カレンは、アランが手に入れようとしている財宝について書かれている書物たちを読んでいる間に、恐怖感に襲われていたのである。

「それほど、危険な物なら余計に手に入れたくなったな。だが、お前はそんなに怖いなら、俺たちの協力関係はここで終わりだ。俺の邪魔をする可能性があるお前は殺すしかない」

「良いのかしら?私のこんなところで殺してしまっても?あなた、一人で財宝を手に入れられるかしら?」

「フン……お前のこの手帳に詳しく書かれているじゃないか?森の奥にある二つに分かれた河、その先にある三本の木の間に見える滝の裏側に財宝へと続く洞窟の入り口ありと……ここまで、詳しく書かれているんだから、ここでお前を殺してどこかで遺体を始末しても、誰も分からないさ……」

アランは、カレンの様子から自分に協力する気がないと分かると、カレンを押し倒して近くにあった果物ナイフを手に取り、喉元に突きつけていた。

「そう……あなたの野心は底知れないぐらい深いのね。分かったわ……あなたの目当ての財宝を手に入れるところを見届けるまで協力すると誓うわ。だから、その喉元の果物ナイフをどけてちょうだい……」

カレンは、果物ナイフを喉元に突きつけられながらもアランの眼には、財宝を手に入れたいという強い意志と野心を感じて、財宝を手に入れた後、彼がどうなってしまうのか観てみたいと惹かれてしまっていたのだとアランの首の後ろに腕を回していた。

「分かれば良いんだ。おかげでカレンとの協力関係がなくならずに済んで嬉しいよ。お前を殺してしまうのはもったいないからな……だが、殺しはしないが、気分を害した罰は身体で支払ってもらうがな……」

アランは、カレンの喉から果物ナイフを離すと、彼女を抱え上げ、ベッドへと運んでいく。

「この後の予定はないんだろ?」

「ええ……今日はもう外出する予定はないわ」

「なら、気分を害したのは、カレン。お前なんだから、お前の身体を抱いて、憂さ晴らしをさせてもらうぞ……」

アランは、ベッドの上まで運んだバスローブ姿のカレンに覆い被さると憂さ晴らしのために彼女の身体を抱き始めていくのだった。

2人目

貪り紡ぐ、そんなセックスは不要だ。
2人を繋ぐのは、奪い与え合う粋な交尾。

「ん、やぁ…」

まず蕩けた声を出すのは、やはり雌。
愛液を根こそぎ啜り、黒く苔むした恥部に、深く舌を突き立て侵入する。

「はぁん、そこだめぇ…」

ぴちゃぴちゃと、粘膜を侵す音だけが聞こえた。

「じゃ、やめようか」

地声とも裏声でもない、悪戯な好奇心を隠した清い声だ。
そんな雄の嗜虐心を、雌が煽るばかりでは、一向に抗える訳もない。

「…嘘、いっぱいして」

雄は表情筋が緩むと、顔を恥部に近付け、その舌を挿入した。
すると空いた両手で雌の乳房を掴み、あたかも餅菓子のように器用に揉んだ。

「はぁ…もっと、もっと強くして…!」

雌は昂ったエクスタシーの為、両手で雄の後頭部を押し、更なる性的衝動を求めた。

やがて雄の性器は怒号をあげ、ミケランジェロの彫刻を想起させる程、深く長く大きく、そして勃起した。

ヴァギナの入り口と、その奥8センチは既に蹂躙され、既に食傷気味の美食家だと、雄は鑑識する。

普段の昼行灯なネオン街にはない、風に乗ってやってくる色香と、室内に立ち込める両性のフェロモンが、雄の頬も紅潮させた。

3人目

「はあ……やはり、殺してしまうにはもったいない身体をしている。カレンを手放さずに済んで嬉しいよ……」

アランは、カレンの身体を抱けている今の時間に喜びを感じて、カレンの頭を撫でていた。

「なら、もっと激しくして……初めて私の身体を抱いたあの時のように……」

カレンは、アランに身体を抱かれている間、彼と初めて会った時のことを思い出していた。

カレンは、アランから今回の件で初めて会った当初は魅力を感じてはいなかった。
なぜなら、アランは、自分の目的だけしか話さず、一方的な要求だけを話して、カレンへの見返りの話は全くなかったからである。カレンは、アランからの話を一度断りするが、何度もしつこくアプローチをしてくる彼に嫌気を指していた。
そんなある日、気分転換をしようと、財宝を探すためにライダースーツを身纏い、バイクに跨って出かけて行った。

バイクに乗って、近くの山道まで行き、そこから徒歩で洞窟や洞窟の中の池や湖などを探索を開始する。カレンは、探索をしていれば、気は紛れるだろうと思っていたが、逆にアランのことが頭から離れないでいた。カレンは、無事にお宝などを手に入れると、ホテルへと帰っていく。

ホテルに到着すると、アランが待ち構えていたのである。「はあ……」とため息を吐いていると、アランから「もう一度、話をしたい」と言われ、仕方なく、部屋へと案内していく。 

部屋に戻ると、かいた汗を流すためにカレンはバスルームで汗を流していく。カレンがバスルームでシャワーを浴びている間、アランはリビングで待機していた。

バスルームからカレンがあがってくると、アランは真っ先に頭を下げていた。どうやら、自分の一方的な要求だけで、相手の要求も聞く気がなかったことを謝罪したいというものだった。カレンは、ソファーに座ると、アランが欲しい財宝を手に入れることに協力する見返りに、道中で発見した財宝などで欲しいと思った物を貰えるというのとアランの財宝をどんな手を使ってでも手に入れたいという覚悟を示して欲しいとアランに要求していた。アランは、お目当ての財宝以外には、興味がなかったため、カレンの一つ目の要求は直様飲んでいた。

しかし、困ったのはもう一つの方だった。アランは、どんな手を使ってでも目当ての財宝を手に入れたいという覚悟をどのような形で示したら良いのかわからないでいた。

「俺の覚悟……どんな手を使ってでも手に入れたいという覚悟……どうしたら良いんだ……」

アランは、立ち上がって頭を抱えてしまっていた。そんな姿を見て、笑みを浮かべたカレンは口を開いていた。

「アラン、あなたの覚悟を身体で証明してちょうだい……」

「どういう意味だ?」

「アラン、あなたが今夜泊まる分の代金はもう支払っているから、今夜これから私の身体をあなたが抱くの……私にあなたの覚悟を感じさせられたら、あなたの勝ちよ。それで、どうかしら?」

財宝を手に入れるためになら、時として自分の身体を武器にしてきたカレンは、そう易々と男性に屈服させられないという強い自信とプライドを持っていたことと初めて会った時の印象からアランのことをみくびっていたのである。

「わかった。俺の覚悟をカレンの身体に教えてやる。その代わり、後悔するなよ?」

「後悔するのは、どちらになるかしらね」

カレンは、ベッドに横になりながら、アランが身体を抱いていくのを待ち構えていた。

4人目

 自動車の大量生産、いわゆるマスプロダクションには複数の要素がいる。
 
 1.まず部品の規格化と互換性、これは同じものを大量に生産する上で不可欠だ。
 2.次に分業化とタクトタイム(生産時間)の管理、そして移動式組立ラインであること。これらは製品が作業者の前に動いていくシステムであり、生産ペースを保つことに繋がる。
 3.高度な産業用機械による自動化。これは溶接や塗装、金属を整形するプレス機といった、重労働かつ均一性が求められる作業になる。
 4.サプライチェーンマネジメント、いわゆる原材料から製造、物流、販売を経て顧客に届くまでの一連の流れのこと。これらは在庫コストを抑え、生産効率を最大化させる。
 5.莫大な資本と市場規模、そして上記の設備に概ね数千億単位の資金が必要になる。もう一つ、大量に生産することで一台当たりのコストを下げる為の、巨大な市場(顧客)の存在が前提になる。

 これらのことから、自動車の大量生産は「人類の知恵と物流の総力戦」と言えるだろう。

 時は現在、アランの克己心は崩壊を始めていた。既に勃起した己の雄は、雌雄眼を持つ蜜穴を求め空を切る。

 言葉はなかった、潮流ともいえる互いの質感が触れ合う頃、アランの旗幟は雌の大地に突き立つ。

 ペニスという名の蛮族は、ヴァギナという大地をひたすら蹂躙する。

 余談だが、かの皇帝チンギス=ハンはこう遺した、「荒ぶる敵には、鷹の如く」と。

 彼の抑揚あるストロークは、鷹の羽ばたきを連想させた。アランの旗幟は更に奥へと、威光の赴くまま進行する。

 仮に雌がベルトコンベアの様に、雄の股座に来るとしたら。ドサンピンの酔っ払いからふと問われ、アランは解を持たずにいた。

 繰り返される雌とのまぐわいの中、彼は本能と知性の大量生産を通じ、ついに解を求めた。

 セックスとは、ある種のプロダクション(生産)なのだと。
 
 

5人目

カレンは、ベッドの上でアランのペニスが身体の中に入ってきているのを感じて、シーツを掴んで感じてしまいながらも頭の中では、あの時の自分自身の態度に後悔をしていた。

カレンは、アランのことをみくびっていたという話を以前したが、それには続きがあった。カレンは、アランの覚悟を試すために、自らの身体を抱くように言って、ベッドで待ち構えたのだが、そこからは、カレンの予想を超えた出来事があったのである。

「う……嘘!?今まではこんなことなかったのに……」

カレンは、今までも数多くの男性達から情報を手に入れるために、時に油断したフリをして、わざと弱みを見せてから、巻き返すという手段を取る場合もあったが、今回は違ったのである。最初は、余裕があったカレンの表情も焦りからか暗くなるが、アランの勢いは、男性としての本能に従っているからか、とことんカレンを責め続けていく。そして、カレンにとっては屈辱的な出来事が起こる。

「イヤ……このままじゃ……が、我慢できなくなる……ダメ……ダメェェェ…………」

カレンは、初めて男性よりも先に逝かされてしまっただけでなく、大きな潮を吹かされてしまったのである。

「はあ……はあ……こ、こんなことって……ま、待って……お願い……待って……」

「俺の覚悟を身体に教えなければならない。まだまだ終わりじゃない……」

カレンは、その後も何度も何度もアランに逝かされ続け、気づけば朝になっていた。そう、カレンは、アランに気絶するまで犯されていたのである。それは、彼女にとって、プライドをズタズタにされただけでなく、アランに抱かれると逃れられないということを身体で学ばされてしまったのである。

そして、再びベッドの上、彼女はアランに明日の朝、目当ての財宝を手に入れるために、出発することを伝える。ただ、今はこのひとときの時間を味わうことにしていたのである。

6人目

昼行灯達が瞼を擦っていた。プリズムのように乱反射した朝日が、徐々に都市を活性化させていく。

襟を立てた通行人は、人間味溢れる赤っ鼻を啜り、一際目立つ男女を流し見た。

「北へ向かうの」

ドイツ製のオートバイに跨った女は、革手袋を締めて、小さく短い溜息を吐いた。

「一から十、説明しなきゃいけない?」

もう片方の男は長身が目立ち、血気溢れる顔色と若さを示す相貌だった。

「何かあれば、すぐ連絡しろよ」

チノパンのポケットから両手を出さず、さもありなんの関心で別れを告げる。

「嫌よ」

セルを回し、一気にアクセル吹かすことで女は消えた。 これは男の問いに対する、明確な彼女の意思だった。

やがて残された男は踵を返し、惜しむ様子もなく自家用車に乗り込んだ。

フォルクスワーゲンのセルを何回か回し、彼は長く太い歓声を上げる。

「今日は良い日になるな」

季節性の霜と轍を、タイヤが踏み付けた。

7人目

カレンは、調査で手に入れた情報をもとに、バイクを走らせていた。森の入り口に到着すると、バイクを降りてヘルメットを外していく。

「ここが森の入り口ね。アランのためにも、確実に財宝を手に入れないとね。失敗して、殺されたくもないし……」

カレンは、アランとの別れの時は、そっぽ向いたが、昨晩の熱い行為による下半身の温もりは忘れられずにいた。アランの掌の上で踊らされていた事実は消せない真実だからである。気を取り直すと、手帳を手にして、森の中を進み続けていく。

「まずは、森の奥まで進まないと……二つに分かれた河って、どこにあるのかしら?それにしても、今日はいつもと違って、日差しが強いわね」

カレンは、森の中にある河を探すために、双眼鏡を使用しながら、奥へと進んでいくが、なかなかみつからずにいた。森の中で風が吹いているものの、日差しが強いせいか、額には汗をかいており、額を通して、胸元にまで汗が流れてしまっていた。

「なかなか辿り着けないわね。情報が間違っていたのかしら。それとも、まだまだ先なのかしら?ますます日差しが強くなってきているから、どこかで水分補給も兼ねて休憩しないと……あら?水の音が聞こえる?」

カレンが、休憩しようと水の音が聞こえたために、足を動かすと、そこには、河というよりも大きな湖とコテージが見えていた。

8人目

それの外観は古めかしくも上品だが、まるで阿闍梨のような静寂を纏っていた。

様子を伺う彼女に気付き、冬眠越しのグリズリーの如く、ゆったりと存在を主張し始める。

「これは挑戦、それとも歓迎(バトル)…」

薄暗い室内は光に満ち、家主と思わしき影が窓枠の側に立つ。

「覗ってる、ただの覗き(ネイキッド)?」

瞬間、カレンの足元に小さな衝撃走る。

「歓迎(バトル)ね、了解」

索敵、接敵、歓迎(バトル)まで凡そ5分未満。打ち込まれたのは狩猟用のコンパウンドボウ、それが意味するは明確な殺しの意思だけ。

カレンはジャガーの如く俊速を持ち、凡そ30メートルを駆け抜ける。

途中、顔面めがけ5本の矢が空襲したが、カレンは空流を舞う綿毛の如くかわした。

「生命線短いわね、まぁ今日殺すのだけど」

やはり判決死刑、是非はなくなった。

裏の裏は表、表の表は表。カレンは豊富な経験と、狡猾な技術を持ち敵を蹂躙する。

影から見えた射手から、相手が一人かつ男である事を特定。しかし挟撃の可能性を考えた。

否、獰猛な獣は仔細を噛み砕いた。脚の筋肉で跳ね、身体を小さく折りたたみ、己が肉体を攻城兵器へと変化させる。

木製のドアが絶叫を上げ粉砕した後、一筋の人塊がコテージの中に突入した。

「相手になる(ホームカミング)よ」

カレンの眼はひたすら血を求めていた。

9人目

コテージの中に侵入すると、男はボウガンを放つのがわかると、直様近くにあった丸い机で防御する。

「勝手にお邪魔したことはごめんなさい。私はただ、少し休憩できる場所を探していただけなの……長居をする気はないから、そのボウガンを降ろしてもらえないかしら?」

カレンは、男に説得しようとするが、男は無言のまま。ボウガンを放とうとする。

「仕方ないわね……」

カレンは、丸い机を持ったまま男に近づいていくとそのまま壁まで押しつけた後、机の足で身動きが取れない男からボウガンを足で蹴り落とした。そして、そのボウガンを奪おうとして、机の力が抜けた途端、男に机を薙ぎ払われてしまう。

「ま、まずい……」

カレンは、机を薙ぎ払われ、体勢が崩れてしまい、その場に倒れてしまう。男がボウガンを再び手にしようとする前にと、なんとか体勢を立て直し、低い姿勢で飛び込んでいく。

「ぐっ……ボウガンを返せ!!」

「ボウガンは使わせない……」

二人は、必死にボウガンを奪い合っていた。カレンは必死にもがいていると、足が男の急所に当たっていた。

「ぐほっ!?」

「い、今のうちね……」

カレンは、男が持っていたボウガンを湖に向けて投げる。湖の中にボウガンが入ったことを確認して振り返ろうとした途端・・・

「ぐっ!?」

「よくも、ボウガンを捨てやがって……」

カレンは、男にお腹に重たい一撃を喰らわされ、怯んでいると何度もお腹に膝蹴りを喰らわされていた。

「はあ……はあ……ボウガンで私を殺そうとしたから、捨てたんじゃない。私はただ、休憩できる場所を探していただけなんだから……」

「お前もどうせ、この先の財宝を求めてきた奴らと同じなんだろう?この湖の近くにある他のコテージは奴らにボロボロにされたからな。お前もどうせ同じなんだろう……」

男は、カレンのお腹を何度も何度も踏みつけていた。

「はあ……はあ……た、確かに私もこの先にあると言われている財産を手に入れるために来たのは、本当よ。ただ、コテージを壊す気はないわ。ただ、本当に日差しが強くて汗が止まらなかったから、少し休憩できるところを探していたからよ。このコテージに来たのも見ために惹き込まれてたまたま偶然よ……」

「フン……信用できるわけないだろ?それに、特に女は信用できない。悪いがこのまま死んでもらう……」

男は、ボウガンの代わりになるものを探そうと周りを見回していた。その隙をカレンは見逃さなかった。

「これでも、くらいなさい……」

「なっ!?しまった!?ぐふっ!?」

カレンは、男が周りを見回して、足が離れた途端に、もう片方の足に向かって、回し蹴りを喰らわして、体勢を崩させたところを鳩尾に向かって、重い一撃を喰らわしていた。

「はあ……はあ……私を甘くみたことを後悔することね。ざまあみなさい……」

カレンは、痛みに耐えながら、男の身体を引き摺りながら、動かしていき、机の足に両腕を拘束させていた。

「はあ……はあ……コテージの主人さんには悪いけど、予定変更して、コテージでしばらく身体を休ませてもらうわ。水分補給のための予定だったけど、今の状態のまま行くと死ぬ気しかしないもの」

カレンは、気を失っていて、返事ができないと知りながらも、男に向かって話していた。

「とりあえず、シャワーを勝手に使わせてもらうわ……」

カレンは、コテージにあったバスタオルを一枚取ると、ふらつきながらバスルームに向かっていた。

10人目

カレンは、バスルームで、身体にお湯が当たる度に、傷の痛みを感じていた。バスルームから上がると、汚れてしまった服を乾かす間、下着姿で、コテージのベッドに腰を下ろして、身体を休めていた。しばらく休めていると、声が聞こえてために確認すると、男が目を覚ましたのだった。

「お目覚めのようね。ごめんなさい……暴れられたら、困るから気絶している間に拘束させてもらったわ。先に襲ってきたのは、そっちなんだから、許しなさいよね……」

「ああ……もう襲わないと約束するから、これを解いてくれ……」

「ええ……わかったわ」

「服を乾かすまでの間、風邪をひくとあれだから、暖炉の火をつけるから近くで乾かすといい……」

男は、下着姿のカレンに拘束を解いてもらっている間、目を逸らしてしまっていた。

「良いの?」

「ああ……構わない。あんたに対する詫びだ。それにその下着姿で居られると眼のやり場に困るからな……」

男は、顔を逸らしながら話しているが、顔は少し赤くなっていた。

11人目

余談だが赤面という言葉含め、数多くの比喩表現には事実に基づいた逸話がある。

紀元前330年頃、アルゲアス朝マケドニア王国の王アレクサンドロス3世には、ソンナワ=ケナイヤンという腹心の男がおり、王に全幅の信頼を置かれ、財宝の管理を託されていた。

ある日の晩、王の宝物庫に賊が侵入する不祥事が起き、その責はソンナワ=ケナイヤンに求められた。

「この度の責、どのように贖う」

王に不文律があってはならない、例え腹心だろうと罰を与えなければならなかった。

「私に流れる血を持って贖いましょう」

ソンナワ=ケナイヤンは応えると、燭台に融けた蝋を手で掬い、己が顔面に塗りたくった。

液体化した蝋の温度は大凡250度、皮膚の表面を抉るような激痛が彼を襲う。

しかし彼は声すら出さず、皮膚が溶けて表情筋を露出させるまで、凡そ一刻耐えた。

そんな態度に王は強く自戒し、ソンナワ=ケナイヤンとその息子を要職に就けたという。

このことから赤面という言葉は、感情の表れを示す意味を持ち、現在まで我々の語彙に浸透したのだ。

民名書房刊『よくわかる偉人の恥部』より。

12人目

コテージの暖炉に火が付いてから、暫く経過して、コテージの主人は、暖炉で服を乾かしながら、下着姿で温まっているカレンに近づいて行く。

「なあ?悪いことは言わん。この先にあると言われている財宝を手に入れに行くのはやめるべきだ。あんたのように、財宝を手に入れようと何人もの人間が向かっていったが、途中で諦める者も居れば、帰ってこなかった者もおる。それに、最近怪しい集団も財宝を手に入れようと奥に入っていった」

コテージの主人は、カレンに財宝を手に入れに行かせまいと説得しようとしていた。

「心配してくれてありがとう。でも、ごめんなさい。仕事として、一度引き受けた限りは降りるわけにはいかないのよ……それに依頼人である彼に必ず財宝を手に入れると言ってしまったしね。失敗したら、殺されてしまうわ」

「そうか……」

「それに、私は依頼人である彼からは逃げられない……」

「どうしてだ?」

「私は依頼人である彼に抱かれたのよ……2回ね。ただ抱かれたんじゃない。一方的に抱かれたの……今までの男達には、仕事上、情報を手に入れるために、わざと不利に見せてから優位に立っていた私が彼にだけは、気絶させられるまで、不利なままだった。初めて私のプライドを傷つけられたのよ……だから、私は彼が手に入れられなかった財宝を手に入れて、彼のプライドを傷つけてやるの……」

カレンは、アランに抱かれた時のことを思い出しながら、コテージの主人に話していた。

「わかった。もう止めはしない。だが、もう日が暮れる。せめて、明日になってから行くんだな……」

「明日までお邪魔してもいいの?」

「ああ……暗くなるとますます先が見えなくなって危険だからな……」

「そう……ありがとう」

カレンは、コテージの主人に笑みを浮かべていた。