呪い(のろい)と呪い(まじない)

0 いいね
3000文字以下 30人リレー
194回閲覧
  • ホラー
  • 自由に続きを書いて
  • 楽しんだもの勝ち
1人目

呪い(のろい)は怖い。
それは意図的だろうが意図的では無かろうが必ず人間の“負”の感情から起こるものだからだ。
呪われたは人間はもちろん呪った側の人間も呪いが失敗すれば己に跳ね返る可能性がある。

人を呪わば穴二つとはよく言ったものだ。

では呪い(まじない)はどうだろうか?
呪い(まじない)とは呪い(のろい)と同じ字を書く。

だが呪い(まじない)と聞くとあまり怖さは感じない。
恋のおまじないや幸せになるおまじないなど特に女性なら子どもの頃に何かしらおまじないをしたことはないだろうか?

消しゴムに好きな人の名前を書いて使いきると両想いになれる!だとか、足首に結んだミサンガが切れれば願いが叶うだとか。

のろいとまじないとはとても不思議で面白い。

2人目

同じ漢字を当てるのは、古来、日本人がそこに「言霊(ことだま)」という共通の力を見ていたからだろう。 どちらも本質は「意思の強制」に他ならない。

放課後の教室。友人の絵里が、真っ赤なペンで消しゴムに名前を書き込んでいた。
「ねえ、これ本当に効くのかな」
冗談めかして笑う彼女の目は、笑っていなかった。その消しゴムは、まるで絵里の執念をぶつけたかのように、異常なほどに黒く汚れていた。

絵里がその消しゴムを使い切った日、相手の男子生徒は階段から転落した。

3人目

それはオカルト的な何らかの存在によって引き起こされたとしか私には思えなかった。
なぜなら私は、その現場にいて男子生徒が階段から落ちる所を目撃してしまったからだ…。

あの時…スマホの見ながら階段を上っていた彼は踊り場で不意に足を止め…何かに驚き…。
そして突き飛ばされて転落した。

転げ落ちて来た彼、曲がらない方向に曲がった関節、廊下に広がっていく赤い液体…。
それらの全てが私には、どうでも良い風景でしか無かった。
畏怖…悲鳴さえ上げる事などできずに私は階段の上…踊り場の所…それを見ていた。
何かが居る…見えないが居る…。
それは階段の下に倒れた男子生徒を観察しているような気がした。
逃げたかった…全力で、この場を離れたかった…。
しかし、ピクリとでも動いて それの関心を引けば どうなるか分からない恐怖に体は石像のように固まっていた。
「た…助けて…」
思わず舌打ちをした。最後の最後までコイツは…。
それは私を見て、何かを”ぽ~ん”と放り投げて来た。
胸に当たり落ちたのは『異常なほどに黒く汚れた消しゴム』。
床に落ちた、それに目を向けた その一瞬で異様な気配をまとう者は居なくなっていた。

今、私の手の中には消しゴムがある…。
夜の闇よりもなお黒く。乾いた血のような赤黒さを持ち。
負の情念に形を与えたかのような それ…。

あの存在は、どんな意図でコレを私に渡したのだろうか?