奇妙な旅行

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  • 性的描写有り
1人目

僕は吉澤健斗。婚活旅行に参加した。
「結構、参加者がたくさんいるんだな。女の人が多いような。」
「はーい!それじゃ、くじを引いてくださーい!参加者のみなさんはくじを引いたあと基本6人グループで行動しまーす!」
僕たちは言われた通りくじを引くとアルファベットのAと書いてあった。
メンバーが決まった。
「石倉隆秀」「筒井由美」「和久井宏樹」「赤松いく子」「霧山芳江」そして僕だ。メンバーがガチムチと美女で構成されているので僕は肩身が狭い。
どうしようかと思っていると石倉さんが話しかけてきた。
「よろしくな。俺は石倉隆秀だ。気軽に隆秀って呼んでくれよな」
「はい。よろしくお願いします」
「そんなに緊張しなくていいぜ。俺もこういう旅行は初めてだからな。みんなで楽しもうや」
石倉さんは格闘技でもやってるのかと思うくらい筋肉質だった。顔はイケメンだし性格もいい。モテそうだ。

2人目

和久井さんも同様で、僕は、自分が二人よりあからさまに見劣りしているのではないかと不安になってきていた。

3人目

この二人がいるグループで、僕が居場所を見つけられるだろうか。
「あの、和久井さんって、何かスポーツされてるんですか?」
勇気を出して話しかけてみた。このまま黙っているのは耐えられなかった。
「え?ああ、特にこれといったスポーツはしてないよ。強いて言えば、週末に長距離のロードバイクやランニングをするくらいかな」と和久井さんは少し驚いた顔で答えた。
「吉澤くんは?何か趣味はある?」
「僕は…あ、トライアスロンをやってます!小さい大会ですが、最近完走して、次はミドルディスタンスに挑戦したいと思ってて」
「俺もだよ。本格的な大会には出てないけど、バイクとランニングは毎日のルーティンにしてる。スイムは苦手なんだが、吉澤くんは水泳も得意なのか?」
意外な共通の話題に、和久井さんの表情が緩み、緊張していた僕の心も少し軽くなった。石倉さんも「へえ、二人とも鉄人か!俺はもっぱらジムだが、今度その過酷なトレーニングとやらを見学させてもらいたいぜ!」と笑い、グループ内の空気が和らいだのを感じた。

4人目

「私は、筒井由美です。高校の教師をしています。婚活旅行は初めてです。よろしくお願いします。」
女性で最初に口を開いたのは、筒井由美だった。長身で眼鏡をかけた彼女は、まさしくクールビューティーと言っても過言ではなかった。

「じゃあ、次はうちの番やね。うちの名前は、赤松いく子言います。うちも、婚活旅行は初めてやけど、名前の通り、気になった男性にはグイグイ行かせてもらいますんで、よろしくお願いします……」
次に、喋ったのは赤松いく子。彼女は筒井由美よりかは低身長だが、彼女も負けず劣らずの美人だが、驚いたのは、彼女が関西人だったところだ。

「最後は、私ですね。私の名前は、霧山芳江です。皆さんよりは少し歳上かなと思います。婚活旅行は、二回目です。実は、早くに夫と結婚したんですが、事故で亡くしてしまい、何もやる気力がなかったのですが、周りからの支えもあって、もう一度、人生を共にしてくれる相手を探そうと今回参加しました。よろしくお願いしますね。」
最後は、霧山芳江という女性。見た目、そんなに歳が離れているとは思えないほど、美人で大人の色気を感じていた。そんな彼女の発言に驚いてしまっていた。