祭り

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  • ホラー
  • 性的描写有り
1人目

しっとりとした空気が日暮れの町を包む。オレンジジュースみたいな色の夕焼けだ。遠くの方ではひぐらしの声、そして夏風に乗って祭囃子が聞こえてくる。今日はお祭り。年に一度の、夏祭りだ。

それなのに俺はというと…。

◇ ◇ ◇

俺はベッドの上に転がっていた。

夏祭りに行かず、もちろん浴衣なんて着ていない。素っ裸で、みじめったらしく天井を眺めていた。

部屋は暑いのに、寒気がした。

夏風邪かもしれない。あるいはもっと別のものかも。

それもこれも、すべてはあの夢のせいだ。

そう、あれは夢だ。ただの夢だ。

なのに俺はその夢から抜け出せないでいる。

2人目

夢の中で祭りに来ている。
だが、その祭りは何かがオカシイ。

祭りのハズなのに人々は皆一様に暗い顔をしているのだ。

そしてこれまた奇妙なことに全員が黒い着物や黒い法被を身に纏っている。

3人目

「なんなんだ、これは!?」

祭りが始まり、仮面を被った巫女が姿を現すと、黒い着物や法被を身に纏った人々は、殴り合いを始めていた。

「やめろ……やめるんだ……」
俺は、殴り合いを続ける人々の仲裁に入っていた。

4人目

殴りあいを続ける人はまるで、俺が見えないかのように目の前の殴り合いに夢中になっている。

それを仮面をかぶった巫女は面白そうに眺める。

「ッッなんだよこれ!」

巫女がこちらに気づいたようだ。

まるで信じられないものを見たかのようにこちらを見てくる。