バナナを求めて……。

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1人目

この世には不思議な言い伝えが存在する。それが黄金のバナナを食べると神様になれるというものだ。
「大我確かめてみないか?」
「その前に黄金のバナナってなんだよ!そんなの存在するのか?それに食べれる物なのか?」
俺は至極当然な疑問を口にした。
「ああ、それは実在するらしいぞ、まずは黄金のバナナを探さなきゃな!」
と翼は言うが俺はそんなものあるとは到底思えなかった。しかし、もしあったらどうなるんだろうか…………..。

2人目

「翼、お前まじでそんなふざけた話信じてるのか?」
俺は半笑いで言った。黄金のバナナだなんて、まるで子供の冒険譚に出てくるような荒唐無稽な話だ。だが、翼の目は本気だった。いつもなら軽口で流すようなやつなのに、今回は妙に熱が入っている。
「大我、いいか? この言い伝えはただの噂じゃない。古い書物にちゃんと書いてあるんだよ!」
翼は鞄からボロボロの革表紙の本を取り出した。ページをめくると、確かにそこには古い文字で「黄金のバナナ」の記述があった。
黄ばんだ紙には、こう書かれていた。
「黄金のバナナは、神々の力を宿す聖なる果実。その形は男根を象り、食べる者は神の力を得る。ただし、その果実を手に入れるには、試練を乗り越えねばならぬ」

3人目

「試練、ねぇ…」
俺は眉をひそめた。ボロボロの古書に書かれた文字は、確かに黄金のバナナの実在を裏付ける証拠になり得る。だが、「男根を象り」という記述に、俺は思わず吹き出しそうになった。神々の力を宿す聖なる果実が、なぜそんな形なのか。
「試練って、具体的にどんな内容なんだよ?」
俺は真面目な顔に戻り、翼に尋ねた。

4人目

「それが分かれば苦労しねえよ。ただ、この本によれば『もっとも熱き場所』にあるらしい」 翼は本の余白に描かれた、奇妙な地図を指差した。それは現代の地図とは似ても似つかない、歪な地形図だった。
「熱き場所? 火山とかか?」
「あるいは、砂漠かもしれない。とにかく、この『男根を象る』ってのは、ただの形の話じゃないと思うんだ。生命の源、つまりエネルギーが噴き出している場所って意味じゃないか?」
翼の瞳には、未知への好奇心が燃えていた。

5人目

「熱き場所、か……。心当たりがないわけじゃない」
翼はスマホを取り出し、衛星写真を表示した。指し示したのは、地図から抹消されたはずの無人島だった。
「ここだ。かつて『太陽のペニス』と呼ばれた火山島。この島、上空から見ると奇妙な形をしてるだろ?」
確かに、その島は歪な突起のような形状をしていた。

数日後、俺たちは貯金をはたいて雇った小型船でその島へ上陸した。熱気と硫黄の臭いが鼻を突く。密林をかき分け、火口付近にある洞窟へ辿り着いた時、俺たちは絶句した。
暗闇の中、眩いばかりの光を放つ「それ」が、岩壁からせり出すように生えていたのだ。