明日あの子は魔女になる
急に降り出した雨音で目が覚めてしまった
主人公マコ
ベッドから起き上がると異常に
頭が重たかった
「ふわぁぁ〜………ん?」
(あれ……寝る時に何か被ったっけ…?)
寝ぼけた頭でもわかるほど
重たい何かが頭に被さっている
壁に立てかけている鏡の前に立ち
全身を見ると、特徴的な大きな帽子が
頭に被さっていた
「はぁ?な、何これ!?
ゲームに出てくる魔女の帽子みたい……」
魔女のような帽子は、頭とくっついたように取れない
「どうしよう今日友達と遊ぶ約束してたのに、、、」
(いや、、、今日は、、、今日だけは大丈夫、、)
今日はちょうどハロウィンだったので、魔女?の帽子を被っても大丈夫だけれど、今日外れなかったら大変だ
「あ〜どうすれば、、、」
そういうと1匹のコウモリが出てきた
「ぎゃぁ〜」
急に出てきたので、思わず地面と頭をおもいっきり叩きつけるとこだった
「あぁ!僕は怖くないよ!ただの魔女のつかいさ!」
(魔女のつかい?!)
「…」
「な、何で疑わしい目をしてるの?!」
「…君みたいな『無害な顔をしたマスコットキャラクター』は警戒しないといけないのは、
『とあるアニメ』で学習済みだから。」
「『アニメ』?? それは何??」
コウモリは、カーテンの骨組みにしがみ付き、逆さまになったまま首を傾げる。
私は一定の距離を置きながら、とりあえず自分の頭に覆いかぶさっている者(魔女の帽子)について尋ねてみる事に。
「あの…あなたが魔女のつかいなら、私の頭から離れてくれない、この帽子って…?」
「それは 大魔女 メーディーアに選ばれた証であり、メーディーアの後継者に選ばれた証
なんだ!」
「…」
「何で睨んでるの?!」
「怪しすぎる…
どうせアレでしょ?
私を怪物にしたりとか、魔女同士で戦わせたりするんじゃないの?」
「違うんだって!! いいから話を聞いてほしいの!!」
そのコウモリは焦ったように羽をブンブン揺らし、分かった分かった、とりあえず聞いてあげるからと呆れ果てて言うと、ようやく目の前の騒がしい羽音が止んだ。
「で、なに?」
「こほん…さて、今までそういうのとは無縁だったきみには信じられないかもしれないけど、実はこの世界には、ほとんどの人間には見えない『魔法の霧』っていう不思議なオーラみたいなものが空気中を漂っているんだ」
魔法の、霧――いかにも、小学生が自由帳に書き殴っているオリジナル漫画にありそうな名称だ。私は眉を顰め警戒しながら、コウモリの話に慎重に耳を傾ける。
「その魔法の霧は、能力を持たないただの人が吸ったり触れようとしても何も起きないけど……大魔女に選ばれた者がこれを持てば、」
突如コウモリの頭上から、内側にかわいらしい薄紫とピンクの色が混じった小さな円型のワープホールのようなものが出来上がる。そして、そのワープホールの中心から、ポン、と、メルヘンチックな長いひとつの杖が降りてきたのだ。
「はい!まずは、持ってごらん」